「2028卒の自分は、いつ・何社・どうやってインターンに動けばいいのか」。理系特有の研究スケジュールを踏まえ、探し方から応募社数の目安、選考優遇の仕組み、参加時期までを、公的データと最新の制度をもとに整理しました。
【結論】
1.勝負は2026年夏。 2028卒(2026年時点で学部3年・修士1年)はサマーインターンが最大の山場。情報公開・エントリーは2026年春から始まります。
2.探し方は4ルート併用。 「総合ナビ」「理系特化サービス」「逆求人(オファー型)」「大学・研究室経由」を組み合わせるのが効率的です。特に「総合ナビ」、「大学・研究室経由」は重要です。
3.応募は多め・参加は厳選。 選考ありのインターンは倍率を見込んで多めにエントリーし、実際の参加は数社に絞るのが理系の定石(各種調査は後述)。
4.優遇は「制度」で起きている。 2025年卒からの三省合意改正で、一定要件を満たすインターン情報は採用活動に活用可能になりました。早期選考・優遇は実態として広がっています。
1. 2028卒の立ち位置とスケジュール早見
結論:2028卒とは2028年3月に卒業・修了予定の学生を指し、2026年6月時点では学部3年生・修士1年生にあたります。 本格的な就職活動(広報)の解禁は2027年3月、本選考の解禁は2027年6月ですが、その前段にあるサマーインターン(2026年夏)こそが実質的なスタート地点です。(出典:理系ナビ「2028卒就活スケジュール」、ワンキャリア「28卒就活スケジュール」)
近年は政府の推奨スケジュールより前倒しで動く企業が増えており、インターン参加者への早期選考も拡大傾向にあります。「解禁日を待ってから動く」では出遅れる、というのが2028卒就活の前提です。
スケジュール早見表
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 2026年 春 (4〜6月) | サマーインターンの情報公開・エントリー開始 | 大手ナビ・理系特化サービスで募集開始。 並行して自己分析・業界研究・ES準備に着手 |
| 2026年 夏 (7〜9月) | サマーインターン参加【最大の山場】 | 本命企業を中心に複数社へ。 終了後は振り返りと秋冬準備 |
| 2026年 秋〜冬 (10〜2月) | オータム/ウインターインターン・早期選考 | 夏の取りこぼし回収と専門分野の深掘り。 専門人材への早期内々定が出始める時期 |
| 2027年 3月1日 | 広報活動の解禁(エントリー本格化) | 会社説明会・合同説明会が本格化。 政府要請に基づく現行ルールの起点 |
| 2027年 6月1日〜 | 本選考(面接)の解禁・内々定 | 政府ルール上の選考開始日。ただし実態としてはこれ以前に内々定を得る学生も少なくない |
卒業・修了年次(学部4年・修士2年)は研究や修論・卒論で多忙になりがちです。就活の主戦場を1年前倒しで考え、学部3年・修士1年のうちに動いておくほど、後半の学業へのしわ寄せを減らせます。
2. なぜ理系こそインターンが重要か(選考優遇の仕組み)
2025年卒から、一定の要件を満たすインターンで取得した学生情報を、企業が採用活動に活用できるようになりました。 これにより「インターン参加 → 早期選考・優遇」という導線が制度的に裏づけられています。(出典:厚生労働省・経済産業省・文部科学省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」2022年6月13日改正)
キャリア形成支援の「4類型」
従来の「インターンシップ」は、産学協議会の整理により4つのタイプに分類されました。このうち「インターンシップ」と称してよいのはタイプ3・4のみで、取得した学生情報を採用活動に使えるのもこの2類型です。タイプ1・2は厳密には「インターンシップ」ではなく、情報の採用活用も認められていません。(出典:マイナビ サポネット、経済産業省)
| 類型 | 名称 | 就業体験 | 主な実施時期・期間 | 採用への 情報活用 |
|---|---|---|---|---|
| タイプ1 | オープン・カンパニー | なし | 制限なし(学部1年〜可) | 不可 |
| タイプ2 | キャリア教育 | 任意 | 全期間で可能 | 不可 |
| タイプ3 | 汎用的能力・専門活用型インターンシップ | 必須 | 汎用型5日以上/専門型2週間以上・卒業前年度以降の長期休暇中 | 可 |
| タイプ4 | 高度専門型インターンシップ | 必須 | 長期(主に修士・博士、ジョブ型研究等) | 可 |
※タイプ3の主な要件:就業体験が全体の半分を超える/社員が指導しフィードバックを行う/卒業・修了前年度以降の長期休暇期間に実施/学生情報を活用する旨を募集要項等で開示。学部1〜2年生は対象外(大学正課・博士課程を除く)。(出典:厚生労働省リーフレット、人事バンク等)
2026卒以降は「専門活用型」の選考前倒しも
さらに2026年卒以降は、専門活用型(タイプ3)に、卒業・修了年度に入る直前の春休み以降に参加した学生の情報について、時期を限定せず選考情報を案内できるようになりました。理系の専門人材に対して、夏〜秋のインターンからそのまま早期内々定へつなげる動きが強まっています。(出典:マイナビ サポネット〔2024年7月更新〕、理系ナビ)
3. 理系インターンの探し方【4ルート】
結論:探し方は1つに絞らず、性質の異なる4ルートを併用するのが最も取りこぼしが少ない方法です。 総合ナビで「広く」、理系特化で「深く」、逆求人で「待ち受け」、大学・研究室で「確度高く」——役割を分けて使い分けましょう。
特に総合就活ナビとキャリアセンターの活用、研究室のつながりは重要です。上手に活用しましょう。
★ROUTE 01 ─ 広く探す|総合就活ナビ 掲載企業数が最大。業種・日数・報酬などで横断検索でき、まず母集団を把握するのに最適。 → リクナビ/マイナビ/キャリタス就活 など
ROUTE 02 ─ 深く探す|理系・大学院特化サービス 研究開発職・技術職に強い求人が集まる。専攻や研究テーマから探せるのが利点。 → 理系ナビ/TECH OFFER/LabBase など
ROUTE 03 ─ 待ち受ける|逆求人・オファー型 プロフィールを登録すると企業からオファーが届く。自分では見つけにくい企業と出会える。 → OfferBox/dodaキャンパス/キミスカ など
★ROUTE 04 ─ 確度高く|大学・研究室経由 キャリアセンターの求人、指導教員の紹介、研究室OB・OG、学会での接点。確度が高くミスマッチが少ない。 → 学内キャリアセンター/研究室つながり/学会 など
4. 応募社数・参加社数の目安【データで考える】
結論:「選考あり」は倍率を見込んで多めにエントリーし、実際の参加は数社に厳選する——これが理系の現実的な戦い方です。 まず各種調査の数字を見比べてみましょう。
| 調査・出典 | 対象 | 指標 | 数値 |
|---|---|---|---|
| 理系ナビ2025 | 理系 | インターン参加率/平均参加社数 | 参加率97.6%/平均9.7社 |
| マイナビ27卒 (広報活動開始前) | 全体 | プログラム別の平均参加社数 | インターン(5日以上)0.8社/仕事体験3.4社/オープン・カンパニー&キャリア教育5.7社 |
| マイナビ27卒 | 全体/文理別 | 3月以降のエントリー予定社数 | 全体6.7社/文系8.8社/理系4.4社 |
出典:理系ナビ「2027卒就活スケジュール」会員調査値、マイナビキャリアリサーチLab/サポネット(2027卒・各調査)、各調査の母集団・定義は出典先を参照。
目安となる社数
- 10〜15社 … 選考ありのエントリー目安
- 5〜8社 … 実際に参加する目安(オープンカンパニー含む)
5. 参加時期の戦略(夏・秋冬・通年)
結論:本命は「夏」。ただし夏で完結させず、秋冬で取りこぼしを回収しましょう。研究職やベンチャー志望の方は長期インターンも候補に。
夏(2026年7〜9月)── 主戦場
最も募集が集中し、早期選考の起点にもなる最重要シーズン。本命企業を中心に複数日プログラムへ参加し、業界・職種理解と企業との接点づくりを同時に進めます。研究の繁忙期と重なる場合は、オンライン1dayを混ぜて負荷を調整しましょう。
秋〜冬(2026年10〜2月)── 回収と深掘り
夏に参加できなかった企業や、選考で落ちた企業を狙う「セカンドチャンス」の時期。専門活用型など期間の長いプログラムも増え、専門人材への早期内々定が出始める時期です。志望度が固まってきたら、ここで一気に絞り込みます。
通年・長期 ── ベンチャー/研究職志向
スタートアップや一部の研究開発職では、1〜3か月単位の長期インターンや通年募集もあります。実務に深く関われるぶん、専門性のアピール材料になりやすいのが利点。学業との両立可否を見極めて選びましょう。
6. 選考を突破する準備(ES・テスト・面接)
結論:理系の強みは「専門性」と「研究で培った思考プロセス」。これを誰にでも伝わる言葉に翻訳できるかが、選考突破の分かれ目です。
① エントリーシート(ES) ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)は、研究・実験・チーム開発が王道。「課題→仮説→検証→結果→学び」の順で、専門外の人にも伝わるように構成します。専門用語は最小限にし、「何を工夫し、何を得たか」を主語にしましょう。学部卒なら課外活動やアルバイト経験等でもOK!
② Webテスト・適性検査 SPI・玉手箱などは早めの対策が効きます。理系は非言語で有利になりやすい一方、言語・性格検査で取りこぼさないことが大切。インターン選考から課されるため、夏前の対策が理想です。企業によっては言語・非言語それぞれでボーダーラインを課している場合もあるので、最低限の対策は必要です。
③ 面接・グループディスカッション(GD) 研究内容を「結論→根拠→具体」で1〜2分に要約する練習を。GDでは、議論を前に進める役割(論点整理・時間管理)を担えると評価されやすい傾向があります。
エントリーシートの書き方、技術職の職種研究の詳細は以下のリンクをご参照ください。


7. よくある質問(FAQ)
インターンに参加しないと、本選考で不利になりますか?
制度上は不利になりません。政府要請でも「インターン参加経験のない者でも採用選考へのエントリーは可能」と明示されています。ただし実態として、早期選考や企業との接点づくりの機会を逃しやすいのは事実です。志望度の高い企業ほど、参加しておくメリットは大きいといえます。(出典:政府「就職・採用活動に関する要請」)
1day(オープン・カンパニー)でも意味はありますか?
業界・企業比較や接点づくりとしては有効です。ただし制度上は「オープン・カンパニー(タイプ1)」に分類され、就業体験を伴わず、取得情報を採用に活用することは認められていません。「採用直結」を期待する場合は、就業体験のある複数日プログラム(タイプ3)が中心になります。
学校推薦とインターンは関係ありますか?
別の仕組みです。学校推薦は大学・学科や研究室を通じた応募ルートで、主に本選考で使われます。インターン経由の早期選考・優遇とは並行して活用できる場合があります。推薦の有無・運用は大学により異なるため、キャリアセンターや指導教員に早めに確認しましょう。
大学院に進学予定です。学部3年でも参加すべきですか?
本格的な就活は修士1年(博士2年)の夏が本番になりますが、学部3年のうちに業界・職種理解を進めておくと、修士(博士)での動き出しがスムーズです。研究が本格化する前の早い段階で、複数の業界から1社ずつだけでも見ておくことをお勧めします。
理系は何社くらい参加するのが普通ですか?
調査により幅がありますが、理系は文系より少なめになる傾向があります。当研究所では、10〜15社エントリーし、参加は6〜8社に厳選することを目安としております。重要なのは社数より「目的(業界理解/専門性の確認/早期選考)」を明確にして選ぶことです。
8. まとめ
2028卒理系の就活は、2026年夏のサマーインターンが実質的なスタートです。制度改正により「インターン参加 → 早期選考・優遇」の導線が整い、早く動くほど選択肢が広がります。
探し方は「総合ナビ・理系特化・逆求人・大学/研究室」の4ルート併用。応募は倍率を見込んで多め(10〜15社)、参加は厳選(5〜8社)が現実的な目安です。研究との両立を最優先に、「何社行ったか」ではなく「何を得たか」を軸に、自分のペースで戦略的に進めていきましょう。
参考文献・出典
- 厚生労働省・文部科学省・経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」(2022年6月13日改正)
- マイナビキャリアリサーチLab「2027年卒 大学生キャリア意向調査(中間総括)」
- マイナビ サポネット「2027年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」 /「三省合意改正で何が変わった?」
- 理系ナビ「2028卒就活スケジュール完全解説」
- パーソルキャリア(dodaキャンパス)「27卒学生のインターンシップ・就活に関する実態調査」
※制度・統計・スケジュールは記事公開時点の情報です。最新の募集要項・調査・政府要請は各出典元で必ずご確認ください。

コメント